店舗情報

今から30年以上前のこと。
親の仕事の都合もあり18歳で海外に出た私は、現地で食べる日本料理の不味さにショックを受け、「海外の人に本当の日本料理の美味しさを伝えたい」と考えるようになりました。その想いは日を追うことに強くなり、1年後に帰国。料理人の道へと進むこととなりました。

運の良いことに、大阪のハイブランドホテルへの道がひらけ、寿司を中心に会席料理を手掛ける現場にて10年以上修行。
さらに町場の寿司店からセレブ向けの出張料理人まで幅広く経験と視野を広げた後に、2014年11月「鮨けやき」をオープンしました。

もし私に鮨職人としての強みがあるとすれば、柔軟な発想ではないかと思います。ハイブランドホテルをはじめさまざまな店・料理人のもと経験を積んだ私は、江戸前寿司の基本を大切にしながらも、たくさんの引き出しをつくり、鮨の世界を柔軟に広げてきました。

そして「鮨けやき」では、「鮨＝醤油で食べるもの」という常識にとらわれず、その日の仕入れに合わせて一貫一貫に味付けを施した鮨を提供するようになったのです。
お客さまのとの会話や、ご様子を見て柔軟に鮨ネタを変えることができるのも、カウンター席のみの小さな寿司屋だからこそできる鮨職人の楽しみです。

「こんな鮨の食べ方があったのか」と驚いていただき、「また来るわ」の言葉をいただく。そのためだけに、今日も鮨を握っています。